2022年04月08日

≪春霞の中を抜けて≫

【花鳥風月】
高崎は西口駅前を中心に街並みを色とりどりの花が目を楽しましてくれる「花のページェント」が開催されています。少しづつですがお花見関連等のイベントも緩和され始めています。
この時期、満開の桜の下を歩くのは、それだけで冬を耐え抜いたことへのご褒美を貰っているようで、心が弾むものです。
残りの人生の中で、何回このように桜を楽しめるかはわかりませんが、一緒に眺める人々の楽しそうな、嬉しそうな笑顔をみると、気持ちが高まり、この幸せな光景を見れただけでも生まれた意味があるんじゃないかと大袈裟ですがしみじみと感じてしまうことがあります。
愛でる。と言う表現がこの感覚に一番近いものだと思いますが、年齢を重ねるごとに自然の美しい風景に喜びを感じ、大切にしたくなる気持ちが深くなるのは、どうしてなのでしょう。あるTV番組の高齢者を対象としたアンケート集計でもっとも多かった意見は、「自分が花盛りを過ぎた時にこそ、美しいものが心に沁みる」そうです。老いも含め自然の摂理を肯定して行くことに悟りを感じます。
【事実と真実】

春霞(はるがすみ)。晴れていてもぼんやり見通しの悪い春の空を例える言葉です。ちなみに、春の空が白っぽくかすんで見える理由は、気温が上がり水蒸気を含む空気が上昇気流により上空へ上るためと言われています。
3月29日の上毛新聞では、前日(28日)県内各地で強風により砂ぼこりが舞い、県庁から高崎方面は霞んだ街並みの様子が見えると写真付きで記事が掲載されていました。
写真は当日同時刻前後に高崎市役所前から偶然撮影したもの。強い風により雲は棚引いています。事実は一つですが、見る角度や方向によって見える真実は異なるものですね。
【恐(おそ)ロシア】
ぼんやり見通しが悪いと言えば、プーチンが引き起こしている世界状況。自国の国民に対しても、コロナ以上に心を暗くさせています。
『警察に拘束されたベラ・コトワ氏は、レーニン像の足元に積もった雪に「戦争反対」というメッセージをハートマークを添えて書き込んだことが犯罪とされ、罰金3万ルーブルが言い渡された。 (ロイター通信より引用)』
『反戦メッセージを書いたプラカードを掲げると警察に拘束されるため、ある男性が「ただの白い紙」を掲げて言論弾圧への抗議を示したところ、何も書いていないのに連行されてしまった。(ハフポストより引用)』
まるでブラックジョークのような話ですが、この出来事がプーチン政権下のロシアと言う国の、現状の深刻さを物語っています。
第2次世界大戦末期の日本の状況も言語・思想統制が酷かったと多くの証言や記録から明らかにされていますが、現代においても国の為と言う大義名分を振りかざせば、戦争が実行され、自己犠牲を強いられ多くの自由を奪われます。本当に戦争は恐ろしいです。
【天職に出会ったら】
お金を幾ら稼いだか、会社や社会にへ貢献したか、他人からの評判、自分の満足感など何をもって天職かは人それぞれで、他人にとやかく言われるものではありませんが、ただ「その仕事に夢中になれる」と言うのは天職の条件の一つのような気がします。人生の中で天職に巡り合えるのはとても幸運な事だと思います。
仕事に限らず人生には思い通りにならず、辛く厳しい事も沢山ありますが、寝食を忘れるぐらい一心に打ち込めるものがあるならば、人生に多くの充実感や達成感を与えてくれます。
働く会社は選べても、上司は選べないというのはよく聞く話です。タレントのタモリさんは「苦手な人がいたら嫌だなぁって思うんじゃなくて、面白がる目でみると、その嫌なところが面白くなるんです」って発言しています。確かに嫌だなあって思っていると、その人の全てがマイナスに思えます。
少しづつでも見方を変えると少しづつでも世界は変わります。多くの努力が必要ではなく少しの工夫で変われると言う意識で過ごすと気持ちが楽になるかもしれませんね。上司が苦手で転職したその先の会社の上司が必ず苦手な人ではないという保証もありませんしね。
名人と呼ばれる人は「夢中になってやり続けていただけ」と成功の秘訣を語るエピソードをよく聞きます。天職に出会ったら、それは決して人生のゴールではなくて、自分の人生に更なる成長を与えてくれるものとして、コツコツ真面目に続けることが正解のようです。


3月29日   広田 金次郎
  


Posted by 広田 金次郎 at 16:15リードプランニング