2020年03月13日

『奪い合えば足らぬ、分け合えば余る』

【コロナ騒動①】

使い捨てマスクが販売しているのを久しく見かけません。大型スーパーやドラッグストアには入荷するかもしれないと言う噂が流れると、マスクを求めて朝から行列が出来ると聞きます。
やれやれと思っていたところ、今度はどこから発生したのか「マスクと同じ原材料のトイレットペーパーも品薄になる」「原料を中国から輸入できなくなる」等のデマが拡散しティッシュペーパー、トイレットペーパーを抱え込む買い物客の姿をみました。
それを見て、子供用使い捨てオムツを同じように両脇に抱え込もうとした自分に気が付きハッとしました。

【コロナ騒動②】
自分自身は噂の信ぴょう性に疑問を持っていても、他の人がトイレットペーパーを買い占めてしまったら困るので、念の為自分も多めに買っておこう、と言う思いは誰もあるように感じます。
けれど結局は、インターネット等で高額転売する輩をのさばらせ、本当に必要な人が必要な時に手に入らない事態を作り上げている事に変わりありません。 
私たちは震災時の流通網混乱で体験した品物不足で何を学んだのでしょう。
『奪い合えば足らぬ、分け合えば余る』の言葉を思い出し、今一度胸に刻みました。

【コロナ騒動③】
SF小説には人類が核戦争ではなく、ウィルスで絶滅する設定がありますが、感染拡大がこうも早く進むのかと驚きます。医療技術や科学が発達した現代においてパンデミックと呼ばれる世界的な大流行は起こり難いと思っていました。
この現実を受け止め、ウィルスについて過信することも、怖がり過ぎることも、良い事だと思いません。見えない敵と戦う中で情報に躍らされずに冷静に、いつ状況が変わっても柔軟に対応出来る姿勢を大切にしたいです。
「不要不急の外出は避けるように」と厚労省が呼びかけたことから日本中のイベントが自粛の傾向、強硬開催しようとするものならば不謹慎、危機意識が足りないと叩かれることでしょう。疑心暗鬼で負のスパイラルになることだけは避けたいものです。
この騒動で、今まで週に1度は訪問していた東京での勉強会・イベント会合も次々に中止の連絡。地元高崎でも同じような状況。残念ですがプラスに考え、改めて会社の仕組み、システムを整えて足腰を鍛える時期だと考えます。

【コロナ騒動④】

そんな中、感動を受けたニュースを紹介。
『漢語水平考試(HSK)日本事務局が、中国湖北省に送る支援物資の段ボールに添えた1枚のメッセージ。「山川異域、風月同天」(意味:山と川は違っても、同じ風が吹いて同じ月を見る。場所は違っても同じ自然や志でつながっている)の8文字であった。この言葉の由来は、中国の唐の時代の高僧である鑑真和上の伝記「唐大和上東征伝」によると、日本の長屋王が唐に送った千着の袈裟(けさ)に刺しゅうされていた一文のようだ。その刺しゅうでは「山川異域 風月同天 寄諸仏子 共結来縁」と縫われており、これに心を動かされた鑑真和上が、苦難と死を覚悟で日本に行く決意を決めたと言われている。』(ダイアモンド社オンライン・その他より引用)
このニュースが中国にかけまわり称賛され話題になっているとの事。これを受け中国外務省の報道局長が「感染症は一時的なものだが、友情は末永いものだ」と感謝を表明したそうです。鑑真さんが日本に来たのが754年とされています。1260年以上も昔の言葉が世界を救うってすごい事ですね。今回その言葉の意図が相手に伝わることもすごいし、伝える側も大切にしているからこそ残った言葉。
今回のコラムは一つの話題のみで失礼しました。来月のコラムでは、少しでも沢山の明るい兆し、ニュースをお知らせできる事を祈って、今回はこの辺で。
2020年3月1日 広田 金次郎
  


Posted by 広田 金次郎 at 18:22リードプランニング