2023年11月09日

≪秋の実りに感謝して≫

【種を蒔く】
 10月8日。私の兄の所有するテナントビルのライブハウスにて「midorinomaru」のステージを最前列で鑑賞。ドラムとピアノのみの編成とは思えない多彩な音楽性に、冒頭からビリビリとするような音圧を身体に浴びてライブの醍醐味を久々に堪能。
 兄は「メセナ(芸術・文化の支援活動)」と銘を打ち、お世話になっているテナントさんや高崎の方、また仕事の上の関係者の方、友人など幅広く招待。
イベント名の「音楽の種」は、構想を兄がライブハウスオーナーと打ち合わせる最中に「それって、音楽の種を蒔くってことですね」と言う会話の一言がきっかけとの事。
今、高崎では光のページェントのようにすっかり風物詩になった催し、街中の路上、建物施設で様々なイベントが真っ盛りです。
音楽に芸術に、こういった催しを税金の無駄と揶揄する方もいらっしゃるかもしれませんが、将来この高崎から、これらのイベントに触れた影響で、偉大なアーティストが誕生したならばそれはとても素晴らしい事です。また、様々な作品に触れ、感性を豊かにする市民が増える事は、人・文化を育てる街と言った意味でも未来の為に、種を蒔く行為だと思います。
弊社も来年の8月末で創業50周年。なにか、高崎の皆様に恩返しできる種をプレゼントさせて頂けたらと企画を考えています。


【次世代の為に】
 志尾睦子さんの書籍『映画のある風景』『映画お届けします』読了。志尾さんと言えば、シネマテークたかさきの総支配人であり、最近ではコミニティシネマセンター(ミニシアターの全国組織)の代表理事にも就任されました。
 彼女の映画に対する愛情や、映画を通じて人生を謳歌する事が出来るというコラムに触れるたびにとても上手な伝え方だなと尊敬していたので、やっと書籍を手に取り、まとめて読めたことに満足。
コラムの中で紹介されていた幾作もの未鑑賞の映画をメモし、レンタルで観る事が出来ないか、出演者や作品の背景など調べる、その未知との遭遇に改めて映画の素晴らしさ、奥深さを実感する事が出来ます。
「藤井壮太8冠。史上初の完全制覇!」「大谷選手がメジャーリーグ史上最高年棒選手になるか!?」など明るいニュースが若者たちに夢を与え、その道を志そうとするものですし、その業界が活気づきます。
こういったニュースのように高崎で活躍する様々な人にもっと注目し、多くの方に光を当て様々な分野に新しい未来を指し示し次世代の種の芽吹きに大いに役立つ事が出来ないか。そろそろ自分の事だけではなく考える年代になったことを実感します。

【群馬イノベーションアワード】
 11回目を迎えた起業家発掘プロジェクト「群馬イノベーションアワード(GIA)」。弊社も微力ながら協賛会社として4年間応援してきました。
 回を重ねるごとに、と言いますが今年は間違いなく過去一番の規模と盛り上がりレベルの高い大会でした。
何よりも起業についての発想と実践に着眼点がおかれ、審査員はアイデアだけでなくその覚悟を問う、と言うコンセプトが通常のアイデアコンテストと異なります。
 来春には群馬でGIAから着想を得た「ニッポンイノベーションアワード」を開くことも決定され、群馬が起業家の聖地と呼ばれる日も近いかもしれません。


【軽薄なきっかけ】
起業家でもない私がなぜGIAに協賛するのか。
群馬から起業家を育てたいという崇高な想いに賛同したというよりは、「(GIAの協賛社である他の)群馬県出身の経営者との座談会」と言う特典に惹かれた、と言う軽薄なきっかけでした。参加した座談会では毎年新聞記事として掲載されなかったオフレコ話など、経営者たちの知見を得る事が出来たと喜んでいました。
今年は座談会も今までの開催形式と異なりゆっくり経営者の方々のお話を聞く時間も無くなり、何より11回目を迎えた事で参加者やスポンサー含め大会規模も拡大し、もう弊社の様な小さな会社が応援しなくても良いのではないかと、大会前日まで考えていました。

【熱意に感化】
 10月28日大会当日。GIAの出場者が熱意を込めてプレゼンテーションに挑みます。大観衆の前で真剣な目で時に汗を流しながら訴える表情が大型の画面に映し出されるのを眺めながら、 「皆、これから新しい世界に船をこぎ出そうとしている。果たして、自分は新しい事に最近挑戦しているだろうか」と自分自身を振り返ってみました。
 そこには、大きな衝突やトラブルを避け、低空飛行ながらも会社が安定し、何不自由なく生活出来ている現状に甘んじている自分がいました。
  社員への朝礼等の場面で「失敗を恐れずに、どんどん挑戦し、自分も会社も成長しよう」と言っておきながら、何も大胆な行動を起こしていない自分がいました。
構想していた新規事業やそれに伴う組織改革、新戦力登用に未知のリスクもあり、また私自身の働き方が変わる事に、なにより躊躇していた自分に発破をかけられ、GIAの会場を去る時には、思い切って挑戦し、無我夢中で走り抜け、また来年ここに来ようと誓いました。

11月1日 広田 金次郎  


Posted by 広田 金次郎 at 13:55リードプランニング